新米中小企業診断士、事業再構築補助金を書く
2022年5月、正式に中小企業診断士として登録されてから1カ月。
初めて、本物の事業再構築補助金を書きました。
「中小企業診断士の仕事は、補助金申請から始めるといいよ」
といわれていますが、実は、
「なんで?」
と思っていた私。
しかし、実際に書いてみると、
「たしかに、これは始めやすい」
という印象に変わりました。
そこで今回は、
事業再構築補助金の仕事をどうやってとるか
「中小企業診断士なら、補助金の仕事から始めるといい」
というのは、まことしやかに流れている情報ですが、補助金申請の仕事の取り方については、ネットでもあまり情報がありません。
・知り合いの企業から紹介してもらう
・先輩から仕事をもらう
・公的な機関からの仕事を受ける
といった方法が多いように思いますが、私なんかはこう思うわけです。
「え、でもそんなにうまいぐあいに、仕事をもらえる先ってあるわけ?」
実際、私のいちばん長い経歴は塾講師。
そこからどうやって知り合いを見つけろと?
先輩っていったって、先輩もいないし、公的機関の仕事なんてもらえません。
(これはまた改めて書こうと思いますが、なんのバックボーンもない人間は、公的機関に登録することさえままなりません・・・)
そんなわけで、私は事業再構築補助金の仕事をクラウドソーシングのプラットフォームから獲得しました。
これはもう、賛否両論だと思います。
クラウドソーシングの評判は、良いものもありますが、
・報酬が安い
・ワーカーが搾取されている
・手数料が高い
という情報も多いのが実情です。
そして私自身も、それを否定するつもりはありません。
実際、安いと思います。
ただ、利用して3年目ですが、いいクライアントさんと出会えると、そんなに悪くもありません。
実際に長くお付き合いしているクライアントさんたちは、
・納期の調整や提案を受け入れてくれる
・手数料を負担してくれる
・単価交渉にも応じてくれる
・税金も別途払ってくれる
・単価も悪くない
というところがほとんど。
結局、そういうクライアントさんに出会えるかどうか、というところではないでしょうか。
(この辺りの仕事についても、また書ければいいなと思います)
事業再構築補助金の仕事に話を戻します。
私は、事業再構築補助金の仕事をランサーズというプラットフォームで獲得しました。
ちょうど、テストをして合格したら仕事をもらえる、という案件があり、それに応募したのです。
テストでは、架空の企業のヒアリングシートをもとに、事業計画書的なものを書かされました。
それで合格をもらえたので、無事に本物の企業の事業再構築補助金の申請書の仕事を獲得できたのです。
事業再構築補助金の申請書を書く
仕事をもらう仕組みとしては、
①中小企業が(金融機関からの紹介なども込みで)コンサル会社に補助金申請の依頼をする
②コンサル会社が、契約している申請書の執筆者に依頼を出す
③執筆者が申請書を書いて、コンサル会社に納品する
という流れ。
私などは、上記の執筆者にあたります。
私がこのコンサル会社の案件に依頼したのには理由があります。
①中小企業へのヒアリングは、コンサル会社がやってくれる
②数値などの入力用のexcelのフォーマットがもらえる
③事業再構築補助金の申請書の見本やフォーマットがもらえる
④最終チェックを、コンサル会社がやってくれる
これ、補助金申請の初心者にはぴったりじゃん、と思ったわけです。
もちろん執筆部分しか担当しないので、それほど報酬は高くありません。
ただ、採択されればいくらかの成功報酬がもらえるらしいです。
(これを書いている時点では、採択されているかどうかが不明なので、なんともいえませんが)
それになにより、なんのコネもツテもない私でも申請書の仕事をもらえるというのがありがたいわけです。
ぼんやり待っていても、仕事は獲得できませんから・・・。
そんなわけで、最初は結構苦しみながら仕上げましたが、2本目は意外と楽に書けました。
やはり1度経験すると、全く違います。
もちろん今後は、次の一手も考えていかねばなりませんが、ひとまずはこれで、
「仕事できるよ」
という実績を積み重ねていこうと思います。
なぜ中小企業診断士は補助金申請の仕事から始めるのいいのか
中小企業診断士は補助金申請の仕事から始めるのがいい、ということでしたが、最初はその理由がわかりませんでした。
しかし、実際に補助金の申請書を書いてみると、
「たしかにこれは書ける!」
と感じたのです。
なぜなら、補助金申請の書類で書いていることは、実務補習で書いた診断報告書のときのノウハウがそのまま利用できるから。
SWOT分析や市場分析、企業の資源に使い方や財務分析など、
「これ、あのときやりました!」
ということが詰まっていたのです。
特に、「経営戦略」を担当していたときの経験が強く活かされています。
「経営戦略」のパートを書くときに調べたことや考えたこと。
つまり、
「どういう内部資源があって、どういう機会があって、どう組み合わせて事業を成功させるか」
ということと、それに基づく資料集めや記載は、診断報告書でやったことです。
私は15日間の実務補習を受けました。
補習中はものすごく大変でしたが、
「あのとき頑張っておいてよかったー」
といまは強く思っています。
【まとめ】新米中小企業診断士でも補助金申請はできる
中小企業診断士における補助金申請についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
中小企業診断士の仕事の取り方は、おそらく人によって千差万別なのでしょう。
特に、コネもツテもない、まさに背水の陣で起業している私のような中小企業診断士にとって、仕事を取るということは死活問題です。
しかし、こういう方法で仕事を取ることもできます。
そして、とりあえず1つ目の実績を作るという意味で、補助金申請は始めやすい仕事です。
もしよければ、参考にしてみてください。