SWOT分析と経営理念から企業を発展させる方法
経営者のかたとお話しさせていただくとき、欠かせないのがSWOT分析です。
これを正しく行うことで、その企業の進むべき道が見えてきます。
しかし、SWOT分析がきちんとできていないことや、SWOT分析をしただけで終わっている企業も多いのが実情。
実はSWOT分析を利用すれば、企業の根幹ともいえる企業理念との整合性や、継続した企業活動を行うための方法が見えてきます。
そこで今回は、SWOT分析とはなにか、その重要性はどこにあるのか、そして企業にとって道標ともいえる企業理念との関係について解説いたします。
ぜひご覧ください。
SWOTとはなにか
SWOT分析のSWOTとは、
S:強み(strength)
W:弱み(weakness)
O:機会(opportunity)
T:脅威(threat)
のそれぞれの頭文字をとったものです。
S(強み)とW(弱み)は、その企業の持っている内部的な特性を表します。
強みは企業にとって、今後成長していくために大きな武器になるもの、逆に弱みは企業の弱点であり、これから解決していきたい課題に該当します。
一方、O(機会)とT(脅威)は外部的な要因です。
たとえば製造業であれば、一般的に、
強み → 短納期、高い技術力、充実した設備
弱み → 人材不足、納期遅れ、不良品が多い
機会 → 大規模イベントの実施、工業製品の輸出増加
脅威 → コロナ禍、原材料の高騰、人件費の増加
などが挙げられるでしょう。
そして、これらのSWOTを使っておこなうのがSWOT分析です。
SWOT分析とはなにをするのか
企業には、それぞれ強みや弱みがいくつもあります。
その強みを利用して、機会をとらえながら経営戦略を立てたり、弱みや脅威をうまく避けながら事業の方向性を考えたりしていくことがSWOT分析になります。
「うちの企業は、技術力が高いから、より精密性が求められる取引先に営業をかけてみよう」
「当社は豪華なデザインが得意だから、そういったニーズに対応しよう」
これが強みを活かした戦略ですね。
特に中小企業であれば、強みをフルに活用して事業をおこなうことが基本。
いまある資源(人材、ノウハウ、設備、これまでの経験など)をいかに有効活用するかが重要になります。
また、人材が育っていないのであれば、すこしずつ教育制度を整えていくようにする。
従業員のモチベーションが低いなら、昇給や仕事内容でやる気をあげる。
そういった施策を打つことで、弱みを強みに変えることができます。
一方で、機会や脅威のとらえかたは企業によってさまざまです。
コロナ禍では多くの企業がダメージを受けました。
しかし、テイクアウト事業や中食事業にとりくんで、成功した飲食店もあったので、その企業にとっては、コロナは機会ととらえることもできます。
ですから、同じ事象でもなにが機会で、なにが脅威になるかわかりません。
そういったことを改めて確認するのが、SWOT分析です。
SWOT分析がなぜ大切なのか
SWOT分析が大切なのは、経営者はもちろん、従業員が自社のことを改めて理解することができるからです。
短納期や設計図どおりにネジを加工するなど、作業を担当する人にとって当たり前のこと過ぎて、それらが強みとして理解されていないかもしれません。
取引先にとっては、
「こんなに高品質な加工は、御社だけ!」
と、大切に思ってくれている場合もあります。
また、取引先に改めて聞いてみると、自分たちが思っていることとは全く違う点で評価してくれていることもあるでしょう。
逆に、短納期や高品質の加工レベルが保たれているのは、一部の従業員の能力に拠っている、ということもあるかもしれません。
気が付いていなかっただけで、実は、
「強みと感じていたことが、弱みにもなりうる」
といった事象が発見されることもよくあるのです。
そこで、改めて自社の強みや弱みを理解し、
「この強みをどのようにのばしていくのか」
「弱みになる部分を、どうやって克服していくのか」
を検討していく。
企業として発展し続けていくために、
「いまの自社の立ち位置はどうなっているのか」
を知ることは、実に大切なことなのです。
SWOT分析は企業理念と大きな関係がある
SWOT分析を適切におこなっていくと、次に考えるのは、
「その強みを利用して、どういった方向に事業を進めていくのか」
ということになります。
それは企業によってさまざまですが、それを考えていく中で、
「その事業の方向性と企業理念は一致しているのか」
という課題に直面することが、実はとてもよくあるのです。
企業理念とは、その企業の経営方針などを表しますが、要は大切にしていることです。
たいていは初代の経営者の意思を継いでいる場合も多いのも特徴でしょう。
2代目、3代目・・・となると経営者ごとの経営に対する戦略はちがってきても、大きく守っていることは変わらない。
企業理念という大きな枠組みを持った企業の中で、その時代ごとに、経営者がその枠組みから外れない範囲で経営方針を立てている、というイメージです。
もちろん、その企業理念をずっと守り続けていくことはステキなことです。
しかし、あまりにも時代が変化し、価値観が転換する中で、どうしても進めべき方向性と企業理念が合わなくなってきたら、変えるタイミングとしても問題ありません。
特に、事業承継などで経営者が交代したときなどは、変えることを検討してもいいでしょう。
ただ、企業理念はコロコロと変えるものではありません。
企業理念は経営者にとってはもちろん、いま働いている従業員、そして将来来てくれるかもしれない貴重な人材にとっても大切なもの。
その策定には充分に注意を払う必要があります。
企業全体で一丸となって守ること。
迷ったときは、指針となるべきもの。
それが企業理念です。
そのため、全く変えてしまうのではなく、それまで守ってきた企業理念を取り入れつつ、内容を改良・修正していくといった方法を取ることもあります。
企業理念はその企業の顔であり、中身であり、組織として強くするために欠かせません。
よって、経営者だけが考えるのではなく、ときには従業員にも意見を聞きながら、作り上げていくことが重要です。
SWOT分析は正しくやらなければ意味がない
このようにSWOT分析は企業の進むべき方向性を決めるために、とても有効な手段です。
いいかえると、使い方を間違うと、企業を衰退させてしまうかもしれないツールでもあります。
強みだと思っていたことが、実はそうではなかった。
自社の技術を活かす場所を間違えた。
SWOT分析と企業理念を合わせたつもりが、ブランドイメージが低下した。
そういうことも考えなくてはいけません。
正直にいえば、私自身もときどき、
「SWOT分析をしたけど、弱みはなかった」
「脅威はない。うちは敵なしの企業だ」
という経営者の方にお会いします。
しかし、実際に経営者や従業員の方からお話を聞いていると、それなりに弱みがあったり、今後の戦略について不備や不透明なところがあったりするのが実情です。
こういったことは、意外と中にいるほうが見えにくいものなのでしょう。
ただ、じっくり時間をとってお話しさせていただく中で、それらに気づき、どのように解決していくのかを前向きに検討してもらえるようになります。
そういう意味で、SWOT分析というのは本当に大切なツールですが、改めてスタート地点に立つための最初の武器ともいえます。
自社のことを一から考え、見直し、成長するための基礎を作る。
それを改めて作っていくには、公正で中立的な第三者を入れることが効果的です。
当社では、SWOT分析からの経営理念の策定や事業継続に向けたご支援を行っています。
ぜひその効果を感じてみてください。
SWOT分析を正しくおこない活用する
SWOT分析について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
SWOTという言葉を知っていても、その使い方や実際の分析に行きつくまでの過程、どういう効果があるのかを知らない経営者も多いようです。
SWOT分析を利用することで、企業を飛躍させることができます。
しかし正しくおこなわなければ、なんの意味もありません。
うちはどうなんだろう。
これからどうやっていけばいいのか。
そんな悩みを抱えておられる経営者がおられましたら、ぜひ一度お問い合わせください。
SWOT分析の意味と効果を、改めて感じていただくことができますよ。